Seibiiでは出張でオルタネーターの交換を行っています。

オルタネーターとは自動車に付いている発電機のことです。このオルタネーターが壊れてしまうとクルマに様々なトラブルが出てしまいますが、その代表的なものがバッテリー上がりです。

新品のバッテリーに交換してもすぐにバッテリーが上がってしまうなどのトラブルが起きる場合、当然ながらバッテリーに原因はなく、オルタネーターに異常があり、交換が必要となる可能性があります。

今回はそんなオルターネーターに関する基礎知識から、実際の交換の様子をご紹介します。

複数の呼び方:オルタネーターとダイナモとジェネレーターの違い

発電機の3つの呼び方

自動車の部品の名称で分かりづらい点の一つに、同じ部品なのに人によって違う呼び方をするというのがあります。

その代表例が、車の発電機を表すオルタネーターダイナモジェネレーターです。

オルタネーターとダイナモとジェネレーター : 種類による違い

では、なぜ同じ発電機なのに違う名称を使うのでしょうか?

厳密には「発電機の種類」によって名称が異なるのです。

  • オルタネーター : 交流発電機
  • ダイナモ : 直流発電機
  • ジェネレーター : 発電機 そのもの

図で表すと、こんなイメージです。

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メカニックによる呼び方の違い

さて、厳密には上記で解説したように、機能によって呼び方が異なるのですが、メカニックの年齢によってもこの発電機の呼び方が異なります。

ダイナモと呼ぶ大大大先輩世代

昔の車(1960年より前)は、発電機が直流でした。従い、60代以上の大・大・大先輩メカニックは、ダイナモと呼ぶ方が今でも沢山いらっしゃいます。外国人、特に、アフリカやアジアなどの新興国や途上国で、車関係のお仕事をされている方は「ダイナモ」と呼ぶ人も多いです。つまり、昔の名残、です。

オルタネーターと呼ぶ現役メカニック

1960年頃から交流式の発電機が出始め、近年のクルマではほぼ全ての車両に交流式の発電機であるオルタネーターが使われています。ですので、自動車の整備業界では、オルタネーターと呼ぶのがスタンダード且つ正しく、販売されている部品もその呼称で呼ばれています。

オルタネーターと呼ぶのが正しい

結論としては、ですので、オルタネーターの名称を覚えていれば間違いないでしょう!
ユーザーの立場からすると、説明をするメカニックの年齢によって名称が変わるため、それが混乱を招いている原因だと思います。また、自動車メカニックでジェネレーターと呼ぶ人はわずかだと思います。

いずれの場合もクルマの発電機の事を指しているので、柔軟に使い分けが出来るとベストです!

オルタネーターの交換の目安

自動車の構成部品の中で、壊れ易い部品の1つとも言えるのが、このオルタネーターです。

一般論としては「10年」or「10万キロ」がオルタネーター交換の目安と言われています。

オルタネーターの故障 : 異音や発電不具合

オルタネーターの故障は主に3つに分けられます。

  1. 異音
  2. 発電不足
  3. 発電しない

他にも過充電などの故障もありますが、ここでは主な3つのオルタネーターの故障の原因を紹介します。

1. 異音の原因

1つ目が異音です。

自動車に取り付けているオルターネーターはそのプーリーにベルトが掛かっています。このベルトを介してエンジンからの動力をオルタネーターに伝えています。
Seibii出張オルタネーター交換
このオルタネータープーリーが回転する事によって発電が行われるのですが、このプーリーの軸が駄目になると異音が発生します。
Seibii出張オルタネーター交換
異音の発生原因はベアリングです。ベアリングとは軸受の部品で、オルタネーターのプーリーがベルトのテンションを受けながらもスムーズに回転出来るのはベアリングのおかげと言えます。
しかし、その分負荷もこのベアリングに掛かるため、ベアリングが破損すると異音が発生します。

2. 発電不足の原因

2つ目の故障は発電不足です。
オルタネーターの内部では回転する部分に電気を流すという事を行っています。
下の図ではスリップリングとブラシがそれに当たります。
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ベルトによってプーリーが回されます。そして、このプーリーと同軸で繋がっているスリップリングが同時に回転しますが、この回転するスリップリングに電気を流さないと発電が行われません。そこで、ブラシという部品を使用します。このブラシは銅や炭素素材で作られており、回転するスリップリングを傷付けずに電気を流す部品です。しかし、スリップリングを傷付けないようにブラシ自らが摩耗していく為、ブラシが摩耗してスリップリングとの接触が悪くなると必要な電気を流すことが出来ずに発電不足を引き起こします。

3.発電しない原因

3つ目の故障は発電しないです。

発電しない原因は色々と考えられます。2つ目に挙げたブラシの摩耗も発電しない原因となります。ブラシが摩耗して無くなったり、スリップリングとの接触しなくなると発電しません。
その他にはオルタネーター内部のショートがあります。オルタネーターは発電時の発熱を抑えるためにフィン構造になっています。その為、エンジンからのオイル漏れがあると、オルタネーターの中にオイルが入り、オルタネーター内部がショートしてしまうのです。この場合は、オルタネーターを修理しても、エンジンからのオイル漏れを修理しなければまた、オルタネーターが壊れてしまいます。
その為、オルタネーターの本当の故障の原因を探るのも重要になってきます。

オルタネーターの点検 : 電圧と電流

オルタネーターの基本点検は、以下2つです。
この2つを点検してオルタネーターの良否を判断します。

  1. 電圧の点検
  2. 電流の点検

12V以上の電圧

12Vを超える電圧があれば基本的にはオルタネーターは電圧を発生していると考えられますが、正確な値ではないので注意が必要です。

オルタネーターチェッカー

最近では簡易的にオルタネーターの発生電圧を測定する工具が発売されています。
バッテリーチェッカーやオルタネーターチェッカーと呼ばれているこれらの商品は、簡易的に電圧を測定しオルタネーターの状態を点検してくれます。

しかし、これらはあくまでも簡易点検です。チェッカーの電圧点検はバッテリーであったり、シガーソケット部の電圧を点検しているもので、正確にオルタネーターの発生電圧を点検していません。

オルタネーターの電圧点検:無負荷試験

オルタネーターの電圧測る時には無負荷試験と言われる点検方法を行います。

無負荷とはヘッドライトやエアコンを付けない状態の事で、エンジン回転数を2,000~2,500rpmにしたときの発生電圧を調べます。
電圧が正常に発生しているか点検しますが、発生する電圧が高くなりすぎないように調整機能が壊れていないかも同時に点検します。
電圧の点検はオルタネーターのB端子の電圧を測定します。下図の赤丸がB端子です。
Seibii出張オルタネーター交換
Seibii出張オルタネーター交換
実際には端子にカバーが付いているので、カバーを外して点検します。

12-15Vが目安

このB端子電圧がおよそ12V~15Vの間にあれば問題ありません。
電圧に幅があるのは、バッテリーの充電状態によって発生する電圧が変化するためです。
バッテリーが弱っているとオルタネーターの発生電圧は高くなりますし、新品のバッテリーだと逆になり発生電圧は低くなります。

この12~15Vから大きく外れるようなB端子の電圧だとオルタネーターに異常があると思われます。
因みに、B端子のBはバッテリーのBです。

オルタネーターの電流点検:負荷試験

電圧の測定だけではオルタネーターの状態は分かりません。そこで次に点検するのが電流の値です。
さきほどの電圧の「無負荷試験」とは変わり、今度はライトやエアコンなど電気を使用するものをすべてONにして電流値を計測します。

使用する工具はクランプメーターを使用します。

クランプメーターをB端子のワイヤーに取り付け、エンジン回転数を2,000~2,500rpmにして電流値を測ります。
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30A以上が目安

電流値はおよそ30A以上あれば問題ないと判断できます。ヘッドライトなど使用している電力量によって60Aや80Aと出力します。たくさん電気負荷を掛けた時にそれと比例して電流値が上がれば正常です。逆に、たくさん電気を使用しているのに、電流値が上がらないとなるとオルタネーターに異常があると言えます。

オルターネーター修理:新品か中古かリビルトか

オルタネーターの修理は4つの方法があります。

  1. 新品交換
  2. 中古品交換
  3. オーバーホール
  4. リビルト品交換

1. オルタネーター新品交換

新品への交換が一番安心すると思います。しかし、価格は4つの修理方法の中で一番高くなります。
新品のオルタネーターの価格はおよそ、5~10万円ほどします。そして、この部品代にプラスして、交換工賃1万~2万円が加わります。
ただし、注意しなければいけないのは、純正品の新品オルタネーター以外にも新品の物は出回っていることです。新品でも安価な中国製などは購入するとすぐに壊れてしまったりするので注意しましょう!

2. 中古品交換

インターネットが普及してから中古品は簡単に購入することが出来るようになりました。
オルタネーターも同様で、価格は1万~5万円ほどです。
しかし、ネットの写真だけを見て部品の判断するのはかなり難しいと思います。走行距離や使用年数、使用状況をよく精査した上で購入しましょう。
ただし、中古品のオルタネーターの取り付けを行う整備工場は限られます。中古品はトラブルの原因となるのでやりたがらない整備工場が多いです。
もし、クルマの知識がある人なら、お得な中古品を選び自分で修理をするのも一つの手かもしれません。

3. オーバーホール

オーバーホールとはオルタネーターの部品を全て分解し、内部の消耗部品や古くなっている部品を新品へ交換し、組み付け直す事を言います。そのまま使用できる部品は再び組み付けて使用します。必要な部品だけ交換、修理対応するので価格を安く抑えることが出来るのが特徴です。
きちんとオーバーホールを行ったオルタネーターは新品と同様の性能を発揮します。なので、安心して使用することも出来るでしょう。
作業工賃はおおよそ2万~5万円ほどで、安価にオルタネーターの修理が行なえると言えます。
ただし、オーバーホールを行ってもオルタネーター自体には目に見える変化がありません。中には碌に部品も交換せずに、安く作業を済ませる業者もいます。もしくは、オーバーホールに慣れていないメカニックが作業を行うと、新品のような性能が出ないことがあります。
素人には本当にきちんとオーバーホールを行ったか分かりません。もし、信頼できる整備工場やメカニックがいる人はオーバーホールでの修理はおすすめです。

4. リビルト品交換

リビルト品とは中古の部品をオーバーホールして、新品同様の品質まで再生した商品を言います。丁寧に品質チェックされ、保証(Seibiiが提携するアーネスト/RAP製リビルト品の場合:4万キロ or 2年)もつきます。

新品と変わらない品質で、価格が約半額と、日本でもポピュラーになりつつありますが、環境意識の高い欧米では、リビルト品(RemanufacturedとかRemanと言います)を使用するのはスタンダードです。少し前までは、リビルト品というと中古品を少し良くしただけの商品と思われていましたが、その考えは古いと言えるでしょう。

価格が2万~5万円ほどで、人気が高まっていることから、中古部品が中々手に入らない車種などは、リビルト品の在庫がすぐに無くなってしまい、手に入らない可能性もあります。

中古品を再生して使用するリビルト品は環境にも、お財布にも優しく、これからますます普及していくでしょう。

【ご紹介】Seibiiが提携するリビルト製造メーカー

Seibiiではオルタネーターの修理はリビルト品にて対応致しております。

リビルト自動車部品の大手アーネスト さんのリビルト品(ブランド:RAP)を使用しており、全ての商品に保証が付きますので、ご安心して頂けます。

株式会社アーネストHPはコチラ

オルタネーター 修理・交換方法(事例:クラウンマジェスタ UZS18#)

それでは実際のオルタネーター修理の様子をご紹介致します。

修理対象車と発見経緯

今回修理作業を行ったのはクラウンマジェスタです。
お客様がバッテリー上がりを起こして出張の点検に行った所、オルタネーターが発電していないのを発見しました。
今回はリビルト品のオルタネーターにお取り替えします。

交換作業時間

作業時間はおよそ30分ほどでした。

ステップ1 : バッテリーターミナル取り外し

最初に行うのはバッテリーターミナルの取り外しです。
バッテリーの端子を取り外さないでオルタネーターの交換作業を行うとショートする可能性があるので大変危険です。

オルタネーターの電圧を点検する時に使用したB端子は12Vの電気が流れています。
もし、バッテリーの端子を取り外さないで作業を進めると、このB端子がボディーと接触した時には火花を散らしながらショートします。
また、この端子は12mmのナットでオルタネーターに接続されています。もし、バッテリーの端子を外さずにこのナットを緩めようとすると工具にも電流が流れてしまい、工具とボディーが接触すると、またまたショートしてしまいます。

オルタネーター交換時にはまずは最初にバッテリーの端子を取り外しましょう!
Seibii出張オルタネーター交換:バッテリー端子取り外し

ステップ2 : カバー取り外し

最初にエンジンルームのカバーを取り外します。
Seibii出張オルタネーター交換:カバー取り外し
他にもエアクリーナーケースは取り外しに邪魔になるので取り外します。
Seibii出張オルタネーター交換:カバー取り外し

ステップ3 : 配線(B端子とコネクター)取り外し

オルタネーター本体を取り外す前にオルタネーター本体に接続されている配線を取り外します。
取り外すのはB端子の配線とコネクターです。
Seibii出張オルタネーター交換:配線取り外し
Seibii出張オルタネーター交換:配線取り外し
コネクターはオルタネーターの裏側にいますが、コネクターの爪を押せば簡単に外すことが出来ます。

ステップ4 : アイドラプーリーとブラケット取り外し

オルタネーターを取り外す時にオルタネーターのすぐ上にいるアイドラプーリーとブラケットを取り外します。
Seibii出張オルタネーター交換:アイドラプーリーとブラケット取り外し
プーリーの真ん中にボルトで付いているので、そのボルトを外しプーリーを取り外します。ボルトと本体の間にワッシャーが付いており、取り付けの際にこのワッシャーを付け忘れるとプーリーが回らなくなるので注意が必要です。
ブラケットは2本のボルトで留まっているので取り外します。

ステップ5 : オルタネーター取り外し

ようやくオルタネーターを取り外します。
オルタネーターはボルト1本とナット2個で付いているのでこれらを取り外します。
Seibii出張オルタネーター交換:古いオルタネーター交換

今回取り外したものとリビルト品を比べてみます。
Seibii出張オルタネーター交換:古いオルタネーターとリビルト新品
左がリビルト品、右が今回取り外したものになります。
見て分かる通り、新品のようです。中古品をオーバーホールしたとは思えないのが最近のリビルト品になります。品質も新品と変わらず、製品保証付き(2年間 or 4万キロ)なので、大変おすすめです!

ステップ6 : オルタネーター取り付け

外した手順とは逆に取り付けていきます。
Seibii出張オルタネーター交換
Seibii出張オルタネーター交換
Seibii出張オルタネーター交換
すべて元に戻したら作業完了です。


Seibii(セイビー )では、国家資格を有する整備士・メカニックがお客様のご自宅や職場の駐車場にお伺いし、その場でお車の整備、修理、パーツ取り付けを行います。

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